東武電車図鑑500系リバティ


東武鉄道のマルチ特急
運転範囲(〜2020.3/13)
運転範囲(2020.6/6〜11/8)
2020.3/14〜2020.6/5は3/13までの運用範囲に運河〜柏を追加
運転範囲(2020.11/9〜2022.3/11)
運転範囲(2022.3/12〜)
※臨時列車では船橋まで入線実績あり


2017年に登場した最新型特急です。

下回りなどの部分は30000系の試験車や60000系で採用されたものを引き継いでいるという面がパッと見で多い感じですね。
後はほぼ同時期に出た70000系と同じような機器も採用されています。

制御装置であるVVVFインバーターや走行装置のモータは同期電動機を採用してますし。
↑この辺は30000系で試験されたものが500系や70000系で本格採用されたもの

で500系の東武初モノかつ特急車ならではで言えば、やはり台車回り
200系の昔ながらの台車や、100系は安定性を高めるために大型化してるのとは違った特急車向けの台車です。


※下の画像はクリックすると拡大します で台車そのものはこんな感じ モノリンク式ボルスタレス台車です。 結構シンプルな構造に見えるかとは思いますけどね。 見た通りヨーダンパー付きです。 台車、特に車輪からの左右動(蛇行動)を抑えるもので、ボルスタ(揺れ枕)が無いボルスタレス台車では回転変異を空気ばねが負担する部分が多い分 高速走行では揺れが半端ないことになる…と思います。 ボルスタが付いたダイレクトマウント台車だと、牽引に伴う荷重を受けるボルスタアンカーが副次的にヨーダンパーの機能を有するので、 そういうタイプだとヨーダンパを設置する必要性は薄いです。 まあ、あんまり揺れると線路・車両への痛みで保守が面倒なことになりますからね。 乗ってる方としてもあんまり揺れる電車には乗りたくないし(笑) で下の画像は軸箱部分をドアップににした画で、 横を渡す鉄棒があり、これが軸箱支持方式の一つ、モノリンクというもので、モノリンク両端に緩衝ゴムがはめ込まれていてそれがクッション的なものになります。 モノリンクと軸箱上の軸バネで上下荷重を、モノリンクそのもので前後荷重を受けます。 ミンデン台車の板バネを鉄棒にしたようなもんですね。 これで前後上下は荷重を受けますが、車輪と台車はこれで固定され、左右動はほぼ台車全体的に揺れますんで ボルスタレス台車での高速走行はヨーダンパーがあると左右荷重を受けられるようになります。 この蛇行動による左右動はどちらかというと車輪の回転振動が、軸箱支持装置によって台枠と繋がってるがゆえに左右方向に揺れるっていうのがアレですけどね。 まあヨーダンパー無くとも高速運転できない訳じゃないんですけど上記の通り高速走行には向かないっていう感じになります。 逆に言えば高速走行に向くボルスタレス台車にはヨーダンパーは必須部品って事になりますねぇ ちなみに会津線入ると結構揺れますが、このタイプだと荷重受ける部分が多い分吸収しやすいのか 縦揺れ位しか感じません。(ただこの縦揺れがね(笑)) まあ乗り心地に関しては、台車規格よりも線路規格の方が大きい部分はあるそうですけどね。 余談ですが特急車は停車回数が少ないので車輪はそこまで薄くならないイメージ。(フラットも起きにくい) カーブの減速っても北千住〜下今市は回生ブレーキ落ちる速度までは減速しないし、制限掛かる所も河川の橋梁部分だったりと限られてくるんで。 その分前後荷重も通勤車よりは…ってなりますね。 で、東武初モノは何かといえば、左右の荷重を更に抑える動揺防止装置またの名をアクティブサスペンション 台車の内側に装着されるんで外から見える部品ではないんですが… こちらも車体の揺れを抑える装置ですが、新幹線では割かしメジャー所で、 車体の揺れた方向と反対にサスペンションが作動して、結果的に揺れを抑えます。 上記のヨーダンパも蛇行動にともなう左右動を抑えるものですが、このアクティブサスペンションで左右動を更に抑え込むもの 仕組みとしては、右側に揺れたら、左側に向かって圧縮空気を送るっていうようなしくみ ↑図にするとこんな感じ このように動力源(図だと空気、他には電動式)があるものをフルアクティブサスペンションと言います。 動力源の無いセミアクティブサスペンションもありますが、要は減衰力が調整できるダンパーです。 ちなみに、車のサスペンションはセミアクティブ方式が多いらしいですが。 ちなみに車両性能的にはスペーシアとリバティは同等と思ってください ダイヤ的には同じ時刻で走れます。 2016年以前の時刻表と2017年以降の時刻表持ってる方は比較していただいたら分かると思います。 まあ現行の時刻表でも前後列車比較すれば分かるとは思いますが。 車内は、スペーシアに比べると、エコノミックなあっさり目の内装です。 が、コンセントやWi-Fiがあったりと現代向けの設備も多いです。 車内販売はあっても売店がなかったりするところもあって、 以前の快速と特急を足して二で割ったような列車です。 特急でもスペーシアとりょうもう の間くらいですね。 ってかスペーシアがバブリーすぎるだけなんだけどな。 メインどころとしては都内から日光と鬼怒川・会津へのリバティけごん・会津に多く使われていまして、 東北地方としては、初でしょうか。私鉄の特急車両乗り入れは。 そして最大の特徴としては3両編成が基本で編成を組み、 6両編成で都内を発車し、 下今市で日光・会津へ 東武動物公園で、館林・日光へ 春日部で、大宮・野田市へ と分けて運転することができます。 先述のリバティけごん・会津とアーバンパークライナーはその特徴をフルに生かした列車ですね。 現行の運用だと、 リバティ会津:全便 きぬ・けごん:併結便全部、単独便の一部 りょうもう:一部 アーバンパークライナー:全便 と浅草から柏・大宮・赤城に東武日光・会津田島って東武で一番運用広いです。 で、走行距離も多分東武鉄道トップなんじゃないんでしょうか? 浅草〜会津田島なんて、日光・鬼怒川からさらに50q位片道だけで走りますし。 その分南栗橋工場入場も多いですし。 入場基準が4年ないし60万qで、60万qの基準が先に来ちゃいます。(そこは100系・200系もだけど) 走る分少なからず負担掛かったり、消耗品の関係とかそこは削れない部分ですし。 なんで維持費分って考えればスペーシア土休と同じ料金なのは分かるんですけど… 午後割とか夜割適用外なのがなぁ いい車両なんですけど、そこ「だけ」がねぇ あ、基本的に 下りは浅草方←「けごん+会津」→日光・会津 上りは浅草方←「会津+けごん」→日光・会津 となりますが、午前中上りの14+114号は浅草方←「けごん+きぬ」で上記とは逆になります。 で、増備の度に100系・200系の運用を置き換え始めていて、 2021年時点は土休のみ100系の運用を置き換えます。 200系はそこそこ置き換え始めてます。 日光線特急は平日の方が本数少ないので、平日は予備4本になる計算ですかね。 土休は2本で。 検査とか入場を考えても結構余裕があると思います。 現状は、従来の運用をそのままに車種変更でやってるように感じますけど、 今後増備が進めばその辺も大きく変わることがあるかもしれませんね。

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